心臓病
わんちゃんやねこちゃんの心臓病
心臓病は、田丸獣医師が中心となって治療を行います。
多くの飼い主様にとって、わんちゃんやねこちゃんの病気は、とても不安で恐ろしいものだと思います。
特に「心臓病」と言われると、すごく大変な病気をイメージされるでしょう。
心臓病は、もちろん擦り傷や切り傷のように簡単に治せるものではありません。
しかし、獣医学は医療の進歩とともに、日々新たな治療の選択肢が増えています。
まずは一緒に、病気と向き合っていきましょう。
心臓病とは?
心臓病とは、その名の通り心臓の疾患です。
心臓病には先天性の心疾患、心筋症、弁膜症などさまざまな病気があります。
心臓病という病気は、徐々に進行し、病気そのものを治すことは難しいという特徴があります。
心臓病の種類
わんちゃんの心臓病
- 僧帽弁閉鎖不全症
- 動脈管開存症
- 肺動脈狭窄症
- 拡張型心筋症
など
ねこちゃんの心臓病
- 肥大型心筋症
- 拘束型心筋症
- 心室中隔欠損症
など
心臓病診察の流れ
STEP01
問診
治療を行うにあたってまず重要なのは、飼い主様からお話を聞くことです。
わんちゃんやねこちゃんのことを一番よく知っているのは、当然飼い主様です。
日常の中で気になることなど、些細なことでも治療のヒントになるかもしれません。
こんな症状はありませんか?
- よく咳をしている
- 平常時でも息が荒い、呼吸が早い
- 急に倒れる、失神を起こすことがある
- 急にお腹が大きくなった
- 心臓の鼓動を強く感じる
- 散歩であまり歩けなくなった、すぐ座り込んでしまう
- (子犬・子猫で)成長が明らかに遅い
STEP02
検査
問診でいただいた情報を基に、必要な検査を行っていきます。
検査内容は、体の状態によってさまざまです。
聴診
心拍数の測定、心臓に雑音が混ざっていないかなどを確認します。
心エコー検査
エコー検査は、リアルタイムに心臓の内側の動きを見ることができるため、心臓病の診断に欠かせない検査です。
麻酔は使用しないため、わんちゃんやねこちゃんに大きな負担はありません。
X線検査
レントゲンでは、心臓の全体的な大きさを確認したり、病気の進行で胸やお腹に水が溜まっていないか調べたりします。
心電図検査
不整脈がないか、あればどういうタイプの不整脈か確認します。
不整脈は一日に数回しか出ないなどの場合もあるため、その場合当院では「ホルター心電図」という装着して24時間以上計測を行うタイプの心電図を使用します。
血圧
心臓病によって高血圧を引き起こしていると、新たなリスクにつながってしまいます。
そういった問題がないかを、血圧測定にてチェックしていきます。
血液検査
血液検査で心臓にかかっている負担の度合いを測ることができます。ほかの検査と総合して心臓病の重症度を診断します。
また、ほかの臓器の状態によっては心臓病治療薬の選択肢が変わることもありますので、投薬を考えるうえでも重要です。
STEP03
診断
検査結果を基に、診断を行っていきます。
飼い主様にもわかりやすいように結果の説明を行い、必要に応じて治療方針を決めていきます。
診断結果に関して気になること、ご不安なことはなんでもご相談ください。
STEP04
治療
心臓病の治療は、長期戦になることが多いです。
そのため、その子に合わせた治療プランに沿って飼い主様と二人三脚で取り組んでいくことが求められます。
詳しい検査、説明、そしてご納得いただける治療の提案が私たちの最初の使命です。
そして飼い主様としっかり信頼関係を築き、治療を頑張るわんちゃんやねこちゃんとも心を通わせながら、治療をスタートします。
体外循環装置を用いた開心術(心臓を止めて心臓を切り開いて行う手術です。)など当院では難しい治療については、飼い主様がご希望の場合は行っている施設へのご紹介を行っています。詳しくお話をお聞きになりたい場合はお気軽にご相談ください。